2026/01/16
林業及び自然保育署阿里山林業鉄路及び文化資産管理処(以下、林鉄処)と、日本・静岡県の大井川鐵道は、1986年に姉妹鉄道提携以来、まもなく40周年の節目を迎えます。山岳景観、百年の歴史、観光と文化継承で知られる両鉄道は、相互訪問や専門交流を重ねながら、台湾と日本を結ぶ鉄道の絆を育んできました。
この40周年を記念し、林鉄処は「大井川鐵道―井川線列車」デザインをモチーフに、阿里山号(4両編成)をスペシャルラッピング。2026年1月23日より阿里山本線で運行を開始し、国境を越えた友情を“走る列車”として山々へ届けます。
40年の提携――「阿里山号×井川線」友情が“乗れる風景”に
阿里山林業鉄路と大井川鐵道は、1986年1月24日午後、嘉義市の北門駅でテープカットを行い、翌(25)日午前には台北市の林務局(現:林業及び自然保育署)にて、当時の林務局長・許啟祐氏と大井川鐵道社長・後藤泰三氏が締結書に署名しました。これは、阿里山林鉄にとって初の国際姉妹鉄道提携となります。
締結から40年、両者は交流を続けており、車両整備と運行管理をはじめ、山間部の走行安全、観光サービス、文化資産の保存・普及に至るまで、協力の基盤を築いてきました。世代を越えて紡がれてきたこの友情は、台湾と日本の鉄道文化が互いを理解し大切にしてきた証であり、「情熱をもって鉄道を守り続ける」という共通の信念を示すものでもあります。
40周年記念の取り組みとして、阿里山林鉄は阿里山号の客車を「大井川鐵道―井川線列車」塗装のラッピングを施し、1月23日より「嘉義―阿里山」区間で運行します。阿里山の林海と雲霧の中で、静岡の大井川の山河風景と鉄道の雰囲気が感じられるようにします。また、阿里山駅・奮起湖駅の窓口で数量限定の記念ポストカードを配布し、記念スタンプの押印もお楽しみいただけます。
「懐かしく、昭和レトロ」—大井川鐵道、産業輸送から文化観光へ
大井川鐵道は、静岡県中部の大井川流域を走る鉄道で、蒸気機関車が昭和時代の客車を牽引するレトロな雰囲気で知られています。木製座席や旧式の扇風機、車内販売といった細部から、かつての国鉄旅情を体感できるのが魅力です。さらに「昭和の旅の再現」をブランドとして確立、食堂車「オハシ」、ビール列車、夜行列車など多彩なツアー企画を展開。温もりと記憶が重なり合う昭和レトロの風景を描き出しています。
そのほか、大井川鐵道では公式ライセンスのイベント「DAY OUT WITH THOMAS™」を長年開催しており、親子連れで人気のトーマス号に乗車でき、整備工場周辺の見学や出場動線の見物も楽しめる、人気のファミリー向け鉄道体験として親しまれています。また支線「井川線」は、もともとダム建設工事に必要な資材や周辺山域の木材を輸送するための路線でした。同線は日本唯一のABT(アプト式)ラックレール登山鉄道システムを採用し、2本のレール中央に歯形レールを敷設、機関車の歯車を噛み合わせて推進することで、急勾配区間でも安定して滑ることなく走行できます。最大勾配9%にも達する急坂を克服するその姿は、山岳鉄道において、重要な鉄道工法として位置づけられています。人気観光スポット「奥大井湖上駅」は、長島ダムの建設に伴い誕生したダム湖(接岨湖)の左岸につき出た半島状の場所に立地。両側には「奥大井レインボーブリッジ」が架かり、まるで湖の上に浮かんでいるかのように見える、とても不思議な駅です。
大井川鐵道と阿里山林鉄はいずれもかつて産業輸送から、観光・保存・教育を重視した「百年の動態保存鉄道」へと歩みを進めてきました。歴史を守りながら、鉄道を通じて人と地域を結び続けています。
未来へ―文化・技術・観光で「次の40年」を共創
林鉄及び文資処の王昭堡処長は「林鉄が他国の列車のラッピングを施すのは初めて。これは台日鉄道交流40周年の記念だけではなく、“交流を、見える形に、乗れる形にする”具体的な実践でもあります。国内外の旅行者の皆様に、この国境を越えた温かい絆をぜひ現地で体感してほしい」と語りました。
今後も両者は「技術と文化、二つのレールで並走する」方針のもと、人材交流、整備・運営情報の共有、文化資産保存に関する協力、鉄道観光と地域ブランドの共同プロモーションを継続し、より多くの方々とのつながりを深めていきます。
社名:農業部 林業及自然保育署阿里山林業鉄道と文化資産管理処
所在地:〒600-054 嘉義市東區文化路308号
連絡先:総合企画科 黃玫璇科長
電話番号:(05)2779843#351
FAX:05-2761947
E-MAIL:mx@forest.gov.tw
公式サイト:https://afrch.forest.gov.tw