2025/12/09
「之音相伴 臺澳共鳴」
阿里山林鉄 × オーストラリア・ジグザグ鉄道
姉妹鉄道締結で南北両半球を跨ぎ新たな一章を紡ぐ
2025年12月9日
阿里山林業鉄道とオーストラリア・ニューサウスウェールズ州のジグザグ鉄道(Zig Zag Railway)は、ともに「ジグザグ」線形で知られる百年の産業鉄道である。本日(9日)、阿里山林業鉄道の北門駅(旧)において姉妹鉄道協定を締結した。これは、台湾とオーストラリアの双方が知恵を結集して険しい地形条件を克服し、山林と共生してきた精神を体現するとともに、阿里山林業鉄道の国際協力ネットワークが初めてオセアニア地域へと広がったことを意味し、世界の遺産鉄道の保存と持続可能な発展に新たなマイルストーンを打ち立てるものである。
鉄道がつなぐ「縁」と共鳴
阿里山林業鉄道とオーストラリア・ジグザグ鉄道はいずれも百年の歴史をもち、急勾配と複雑な山岳地形に克服してきたという共通の背景から、工学的・地形的な課題に向き合ううえで「共通言語」を有している。
また両鉄道は、自然災害の試練をくぐり抜けてきた点でも共通している。阿里山林業鉄道は台風によって甚大な被害を受け、ジグザグ鉄道も山火事と洪水で線路が損傷したが、ボランティアの尽力により少しずつ復旧が進められ、いずれもここ3年以内に全線運転再開を果たした。そこには文化遺産を守り抜こうとする強い意思と、しなやかな復元力が表れている。
姉妹鉄道締結セレモニー
締結セレモニーでは、両鉄道の代表者と来賓が、鉄道の結びつきと友情を象徴する「道釘打ち」の儀式を行い、両国の鉄道がここからさらに固く結ばれ、技術と文化が手を携えて新たなページを開いていくこと、そして国境を越える協力の軌跡が今後も伸び続けていくことを祈念した。当日は、嘉義市の黄敏恵市長、立法委員の陳冠廷氏、台湾鉄道観光協会理事長兼台湾港務公司董事長の周永暉氏、交通部観光署阿里山国家風景区管理処の黄怡平処長、外交部の代表、さらには嘉義県市の多くの議員が出席し、阿里山林業鉄道とジグザグ鉄道の姉妹鉄道締結という歴史的瞬間を共に見届けた。
喜びの季節にともに祝う
本日の台湾・オーストラリア姉妹鉄道締結セレモニーは、「阿里山小火車 Cheers!」シリーズイベントの開幕も告げるものであり、阿里山林業鉄道が新たな姿で国際舞台に立つことを象徴している。過去を振り返り感謝の思いを胸に、未来を見据えながら、文化・技術・人的交流という架け橋を通じて、山林のこだまが海を越えたその先まで響きわたることを願う。国際的な友情の軌跡が果てしなく延びていくとともに、台湾の鉄道が歩みを止めることなく前へ進み続ける力強い汽笛を、世界に届けていきたい。
【動画リンク】
【ジグザグの音とともに】林鉄人と南半球の友人たち
https://youtu.be/JOZHcZxUr94?si=d0eRjZNtm9ldnQYg